幸side


静かな家の中で
やたら大きくチャイムが響いた。


なんだよ、寝てたのに……


――――とか思いつつ、
ほんとは
どこかで感謝してた。


あの悪夢から逃れることができるから……。




ドアを開けると
なぜか
幸音ちゃんが立っていた。


……なんで俺ん家、
知ってるの?


一瞬 焦ったけど
すぐに理由を言ってくれた。



そっか……。
山田さんに聞いたのか。



幸音ちゃんが少しでも役に立ちたいと言ったので俺は
家の中に入れることにした。