戦士同士、どこか通じ合うところがあるのかもしれない。

 二人のあいだには、すでに見えない絆が生まれているようだった。

 女性が持つ庇護欲に、ヤオーツェはそれが愛情だと思い違いをしていた。

 しかし、ヤオーツェは確かに彼女に恋をしていた。

 守ってくれる相手に憧れを抱くのは、至極当然なことだ。

 二人を見ていると、色々考えている自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。

 案外、すんなりと仲良くなっていくんじゃないだろうか。

 楽観的な見方に苦笑いが浮かぶ。

 それでも、やはり二人を見ていればそんな考えにもなる。

 二つの種族が肩を並べて笑い合う姿は、それほど遠い景色でもない気がする。

「帰ってきたら子供が出来てたりして」

「何か言っタか」

「なんでもない! じゃあ行くよ」