この気持ちは間違いないから。 大樹がわたしのことを好きていてくれるなら自信を持って言えるから。 あの日……卒業式に言えなかった大樹への思い。 「マジで? 菜乃羽、マジで言ってる?」 「うん。マジで言ってる」 「すげーうれしいんだけど……抱きしめていい?」 「え……?」 わたしの返事を待つ間もなく、大樹の胸にすっぽり収まる。 「本気で菜乃羽だ」 「何それ。日本語おかしい……」 「いいんだよ。菜乃羽がいるから……」 おかしな日本語を使う大樹に笑ってしまう。