不良の1人がそういうと、
奈央の横で激しい音がした。
奈央は体を跳ね上がらせた。

『うああ!』
優花が鉄の棒で思い切り、
殴られていた。1発、2発。
まだ止まらない。

『優花…ッ!やめろー!』
殴っていた女性は、じろりと
奈央を睨むとこちらへ来た。

ボカッ

奈央の腹部を思い切り殴る。
予想より遥かに大きい痛み…
奈央は血ヘドを吐き、うめき声を
出した。

『やめろ…死んじまうぞ!』
今度は優花が泣きそうな声を
出した。
不良は笑顔で言う。

『黙れ。お前らが、あたし達に
手を出したのが悪いんだ』
そして優花を思い切り殴った。
血ヘドを吐いても止めない不良。