『ヤンキー高か。良いな』
『だろ!?しかも、あそこの中で
1人めっちゃ強い奴がいるんだ』
へー、と相槌をうつ奈央。

『この前、そいつにボロ負け
したんだけどよ…今のあたしじゃ、
何年立っても追いつけないって
言われたんだ。
だから、その理由を探しに行く』

優花の目は輝いていた。
当時、奈央は喧嘩があまり
好きでは無かった。

ただ拳を振り回しているうちに、
大事なものが増えて行って、
今ではもう必需品となっていた。

『だからさ、奈央も一緒に
探しにいかねぇか?喧嘩の意味。
大丈夫、お前ならすぐ分かるよ』
『すぐって…優花はもう、知ってるの?』
『知らねぇけど…奈央なら、分かるよ。
だってあたしのダチだしな!』