「致命傷を負わせるには…
あと2センチ、足りなかったみたい
だな。その血、半分が宮崎のだぜ?」
ニコっと微笑むと、直は立ち上がり
脇腹を見てから、走り出した。

「うぉらッ!!」
「あッ!」
包丁を落とされ、直に殴られるナジカ。

「てめぇ…言ってる事が
違うじゃねぇかよ…!うッ!!」
さらに蹴りをくらうナジカ。
負けじと殴ろうとするが、直に
勝てる筈も無かった。

ドクン。
直の体の傷が、全身に響く。

「う…!」

痛さに一瞬座り込む。
ナジカは目を光らせた。

「せんぱい!!!」
繭と憂が叫んだ。

直は優しく笑いかけた。
「お前ら、忘れんなよ…。
あたしの教えた事を」

グサッ