「!!」
そこに居る全員が気付いた。

直先輩が危ない…!!
「ぐっ」
無理やり体を起こそうとするも、
傷が痛んで動かせない。
自分の非力さが悔しかった。

「あたしらが行って来る。
直先輩と怠慢をはる為にも、
お前は休んでろ」
「ほな行ってくるで」
2人は走って出て行った。
奈央は外を見ていた。


誰もいない、3年1組の教室。
ただ直が空を見ていた。
「楽しかったなー」

直は笑顔で独り言を言っていた。
「あいつらに出会えて、沢山の
奴らと怠慢、はれて…」
段々と声が小さくなる。

ガラッ
扉が勢い良く開く。

直は静かに、言った。

「さよなら」