「…何者だ?」

奈央は、クラスを見渡した。
戦闘態勢に入っている者は
いないようだった。
そして、拳を握った。

「ただの転入生だよ」
そして自分の席に座り、
本を読み始めた。

しばらくおどおどしていたが、
奈央が自分たちに敵意が無い事を
確認すると、女子たちも
また笑いながら話し始めた。

「お前、てっぺんとりに来たのか…?」
一人の女子が怖そうに言う。
奈央は不思議そうに答える。