パシャッ…

血が散った。
はさみが命中した奈央の足から、
血が出ていた。
「…あ…」
激痛が頭をよぎる。
立ち上がれない辛さに声を上げる。
「うっ…あッ!」
足から次々と溢れる血。
「あははははっ!終わりそうだねぇ…あたしで。
所詮あんたは直先輩とは違う」
奈央は黙って話を聞くしかなかった。

「あんたが強くなる言葉、知ってるよぉ?」
藍は奈央を覗き込んで言ってくる。
そして、ゆっくりと言った。

「あたしに負ける、ただのクズ」
あははははっと藍は笑い出した。
「あはははははは♡」

ー負け、クズ。
『最後まで…一緒に…』
優花…!!
「優花!!」
奈央は立ち上がった。