直は繭が教室から出て行くのを
見守ると、椅子に座り込んだ。

「あんな化け物に…誰が勝つんだろうな」
奈央の事を知っているかのような
口ぶりだった。

「ふふふふっ♡」
教室に笑い声が響いた。
直は黙ってその人物を見る。
そして、口を開いた。

「おめーの出番だ。行って来い、藍」
ジャージを中に着た女性は、
笑ったあとに更に続けた。

「あたし、加減分かりませんよお~」
藍は手につく血を見ると、また笑い出す。