「何かあったのかしら?宮崎さん」
奈央は校長を見て、椅子へ座ると
静かに話しかけた。

「…今も思い出すと怒りが隠せないんです。
あの日のことを…賢明に覚えてる」

校長は奈央を見て、悲しげな
顔をしながら聞いていた。

「この学校へ来ても…
それでも、答えが見つからない。
あたしの罰なのに」
奈央はどこか思いつめた表情だった。
校長は立ち上がり、奈央の頭を撫でた。

「急ぐ事は無いと思うわ。
まだまだ時間はあるのよ。それに…
まだ戦ってない人がいるでしょ?」
優しい瞳をした校長を
見て、奈央は胸に手をあてた。
「ありがとうございます」

そして教室へと歩いていった。