「勝負はついたんだ。
それ以上やる必要はねぇだろ」

奈央は繭を見て、
自分がやったのか、とナジカへと問う。
答えを聞くと、ショックを
うけたように教室から
出て行ってしまった。

「宮崎…?」

憂は繭を見て、言った。
気絶したのか、動く気配のない繭を
ナジカは見つめていた。


「はぁ、はぁ…」
奈央は一人で水道へと走った。
一生懸命水で目を洗う奈央。

『あいつは、あたしらに負けるようなクズ
だったんだよ』
頭には、過去に言われた
セリフがうかんでいた。