「どうや?憂よりかは強いで」
繭は再び無表情に戻る。
奈央はそれを見ると、繭の
そばへとよった。

そして繭を見て一言。

「あんたは分かるのか」
「何をや」
「理由だ。喧嘩の、意味」
「…は?」
繭は奈央を見て驚いた。

「そんなん、気に入らない奴がいるからに
決まってるやろ。感情のままや」
「あんたもか」
奈央は本をとって座った。

「あんたが言うクズと、同じ答え。
あんたみたいな奴と戦うつもりはない」