「子供だましのつもりかよ!」
憂は叫んで、思いっきり繭へと
飛び込んだ。繭はそれをよけ、憂を
つかんでから殴りをいれた。

ドカッ!
さらに、もう一発。
ドゴッ
憂が体制を崩すと腹に蹴りをいれ、
もう一回殴り、最後にストレートの
蹴りをいれる。

ドッ…

「K.O」

にやりとした繭は、
ゆるんだグローブをきつくして
汚れをとるようにグローブを軽くたたいた。

「おい、今の見たか!?」
「あぁ。やべぇな…繭さんの必殺技、5連続K.O」
角にいるクラスメイトが騒ぎ出した。

そんな奴らには興味ない、とばかり
繭は睨み、奈央を見た。