ふっ

馬鹿にしたように繭は笑うと、
奈央を見てからまわりを見た。

「今から始まる決闘、
巻き込まれたくない奴は角で
かたまってろや」
クラスメイトの全員が
あわてて後ろのドアへと集まった。
下手に外へ出ないのは、
逆らうと何かされるからだろう。

「憂、お前も来い。相手したるわ」
グローブをきゅっと握ると、憂が
繭に向かって襲い掛かった。
奈央は下見で見物。

ドカッ
憂のストレートを、繭は腕を2重にして押さえた。
さらにそのあとの3連続の蹴りを避けきったあと、
そばにあった椅子を投げる。