ド…ッ

はぁ、はぁ。
息がかれて立ち上がりそうにない憂。
奈央は更にそれを見て言った。

「感情がお前の戦う理由か」
真面目な目で見つめると、憂は
辛そうに言った。

「そうだ。てめぇなんか…直先輩に
相手して貰えねぇよ。絶対にあたし達が
食い止める…次の奴こそ、勝てねぇぜ…」

奈央はそれを睨むと、
憂をもう一発蹴った。

「うあっ!」
痛そうに悲鳴をあげる憂。

「覚えておけ。
あたしは感情のままに戦ってる
わけじゃない」