軽く手を胸の上にのせる奈央。
「だったら」
そして、目を直に向けた。

「上にあがるしかないだろ」
その発言に驚く直。
そして、自分の髪をくしゃくしゃと
かき回した。

「じゃあ、来いよ」
奈央は顔をあげた。

「あたしの所まで、来てみろ。
いくつもの困難を乗り越えてな」
そして直は去っていった。
「待…」

奈央が追いかけようとすると、
1人の女性が横から出てきた。