そのなかを歩き、
校長室へと向かう一人の女子。

ー宮崎奈央。15歳。

少し冷めている冷徹女。
地面にある血を見ても、特に
なんとも思わない。
歩くうちに、8人ほどの女子に
取り囲まれる。

「お前、うちの転入生?」
「先輩に挨拶しねぇとなー」
「あははっ」

耳障りな笑い声。
奈央はただ少女達を見つめる。

「…あぁ?何だお前。何見てんだよ」
そして、スクバをおいた。
少女達は不思議そうに奈央を見つめる。