「良いか、お前ら。今ここで
あった事は直先輩には秘密にしろ」
玲は真剣な眼差しで言う。

「危険な奴…。一回てっぺんをとりに
決闘を申し込んで貰って潰すべきだ。
直先輩に会って貰っちゃ困るから…
あたしが行く」

「そんな…危ないやろ!あんな喧嘩する
奴と玲を戦わせる訳にはいかへん!」
「じゃあ進んで犠牲になるって言うのか?」
「ぎ…犠牲って」
直を守る為に玲は覚悟を決めていた。
自分の喧嘩の意味を再確認し、
拳を握り締める。

「なるほどぉ~」

聞き覚えのある声が聞こえた。
そこには直の姿があった。

「直…先輩!」
体制を変えて整列する藍、繭、憂。
3人はこれから何が起こるのか
分かっていた為、目をふせた。

バンッ
直が玲を殴った。
「うっ」
痛そうに床に座り込む玲。
それを見て直は厳しい顔をする。