「…」
奈央は、ため息をつく。
そして、本を開いた。

「なめてる?」
ユウはこちらに近付いてきた。
ハラハラと奈央を見るクラスの女子達。
近くにあった机を蹴るユウ。

ガタンッ

「何やってんだよ…逃げろ、宮崎…」
奈央は本から目を離さずにいる。

「こう簡単にしとめられるとは
思いませんでしたよ」

拳を握る、ユウ。
女子達は目をつぶる。