異常だと判断したのか、
玲達も憂の元へ駆け付けた。
倒れているナジカを見て
顔色が変わる玲。

「コイツは…っ」
そう言って、後ろを見る。
玲の態度に異変を感じた藍。
「お前ら、早く逃げろ!そして
直さんに伝えろ!例の奴が…」

そう言いかけた時。
確かな殺気を感じた玲。
あわてて振り返ると、
包丁を掲げて振り下ろす
ナジカの姿があった。

勿論それは、玲に向けてだった。

グサ…
包丁は一応受け止めたものの、
硬直したまま動かない玲。

「玲!!!」
後ろで全員が叫んでいた。
藍と憂が玲に近寄り、体を
支える。