「お前は、あたしの事なら
何でも分かってくれる。それは
認めよう。だけど…誰に何を
言われても、分かんねぇんだよ。
この感情が、怒りが、憎しみが、
どこから来てるのか…
分かんねぇんだよ…ッ!」

涙を零し、問い掛ける玲。
藍は黙って目を閉じた。

「なら、教えてあげる」
憂と繭を持ち上げて、
巻き込まれない場所においてから
再び玲のところへ行く。

顔に手をあて、表情を隠す。

「やっぱり拳で伝えるしか…
ないよね?」
手をとると、そこには
笑顔の藍があった。
「フフフフッ♪」
いつもの笑顔とは違い、
何かを秘めた笑顔だった。

「喧嘩する時、ダメージを
悟られないようにいつも笑顔で
いる癖…相変わらずだな」
「喋りすぎると火傷するよ~」