「うあぁッ!」
「あぁあ」
ドカッ

2人のパンチが激しくぶつかる。
玲のパンチを受けたあと、
奈央は玲にパンチを入れる。
威力は五分五分だった。

「なんやアイツ、急に強く
なったで」
「どっちにしろ、何かあったな」
心配そうに見守る3人。
それでも玲と同じく、顔には
笑みが浮かんでいた。

ガクッ
いきなり玲の動きが止まった。
驚いた表情で玲を見る奈央。
自然と拳も下ろしていた。

「油断してるんじゃねぇ!」

そう言うと玲は殴り込んできた。
それを受け止めるが、何という力…
少しでも気を抜けば叩かれる。
奈央は全身全霊の力で振りかえした。
そして、1発蹴りを入れる。