玲のパンチを避け、有性な位置で
思い切り蹴りをいれるもきかず、
そのまま状況を逆転されパンチが入る。
ドカッ…
玲のパンチは今までの人とは違う。
重く、悲しく、何か激しい感情が
こめられたものだった。
即座に息を吸い走る奈央。
玲の連続蹴りを避け続け、腹に
ストレートを入れた。
…つもりだった。
玲はニコリと笑った。
何かが割れる音がした。
ドゴッ!!
奈央は思い切り、
地面に叩きつけられた。
「ぐ…ッはぁ、はぁ…」
早くもペースを乱される奈央。
こんな喧嘩は始めてだ。
口から血が出ている。
それでもこの痛みは、キズから
来ているものじゃない。
「噂とちげぇじゃねーか。
こんなもんかよ?」
玲は奈央に近寄り、
無理やり頭を掴んだ。
ボカッ
頭突きをするも、やはり
玲の様子は特に変わらない。
すると今度は腹部を思い切り
蹴られた。


