四時間目の授業が終わると、教室内は大抵の人が笑顔になる。

やっと昼ごはんだ!お弁当!売り切れる前に売店へ行こう!食堂の席取ってくる!こんな楽しげな会話があちこちから聞こえてくる。

毎日この時間になると、うらやましい、そう思う。

私だって友達と売店へ行ってみたいし、食堂のメニューで悩んでみたい。

しかし、かなわない夢だ。

誰も私の近くに近寄ってこようとさえしないのが現実。

なぜそのような事態になってしまったのか。

私と一緒にいると危険だから。これが答え。

どういうわけか、高校へ入学した初日から全く面識のない人物に殴られる事態がひんぱんに起こり始めた。

初めて殴られたのは入学式が終わり、出席番号が前後のクラスメイトと廊下を歩いている時だった。

後ろから背中を靴の裏で押すように蹴られ、私は前に倒れ込む態勢となり頬を思いっきり廊下へぶつけることとなる。