その声に振り返ると、そこには修がいた。


「ど、どないしたん？！泣いとるんか？ちょ、マジ勘弁してやぁ。俺、梨々が泣いとると調子狂うんやわ」


あたしは、そんな修の言葉を無視して、修に抱き着いた。


「修…！うぅ……グスッ…慧夜がぁ…」

「…慧夜？」


低い声だった。




抱き着いてるから表情は見えないけど、怒ってるんだと思う。



修はあたしの体を離し、あたしの目をジッと見た。