「り…梨々だって、見たくて見てたわけじゃないもん。
何か、わかんない…最近気が付いたら慧夜のことばっか考えてるし…」

「梨々…お前………もしかして俺のことす「梨々ーっ!!」


行き成りドアが開いて、二人共吃驚してドアの方に目をやった。


「結に聞いたら慧夜と屋上行ったって聞いてさー。一緒に帰らへん?」

「え?あ、うんわかった!鞄取ってくるね!」

「あ、待ってや梨々ー」


あたし(と修)は慧夜を一人屋上に残して、急いで学校を後にした。





その後の帰り道、慧夜の言葉が気になって、修との会話は全く覚えていなかった。



でも、あのまま聞いてたら、慧夜に何かを気付かされてたのかもしれない。




あの時の修のKYには、感謝しておこう。


あたしは…慧夜のことをどう思ってるのかな…自分で自分がわかんないなんて変なの。




その夜、明日どんな顔で慧夜に会えばいいのか、ぐるぐる悩んで、なかなか寝付けなかった。