「今日、弥生と一番最初に話した男の子が安輝君でよかった…」 にっこり笑ってゆかは言った。 「これからも弥生をよろしくね?」 「あ、うん」 俺もにっこりほほえみ、お礼を言った。 「話してくれてありがとうな」 「ううん。安輝君は知るべきだって思ったから…」 ゆかはそう言って次に歌う曲を決めている。 俺は少しの間呆然と、目の前の壁を眺めていた。 そして後悔をする。 少し、しくじったかな、と。