王は頷いた。 朱雀は黙ったままだが、納得したのだろう。 これで、とりあえず張湯を逃がす目処が立った。 明道が到着してはや三日間。 命がけで駈けてきたのだ。 早く出発した方がよい。 あっちが手遅れになったら、張湯はさらなる責任を背負うだろう。 誰が何と言おうともだ。 それだけは避けなければならない。 己の任務は、張湯を生かすことなのだ。