「皮肉だな。 赤庭団が暴れてくれたからこそ、闇塩の道が通せた。」 「今は、犠牲が必要な時ってことですぜ。」 栄楽は何も応えなかった。 荻青は盗っ人だった。 学問はしたことがないと言うが、時々鋭いことを言う。 だからそばに置くことにした。 それで何とか簡単な字くらいは読めるようになった。