先程までは文字の中間にあった人形の頭。 それが今は文字を通り越して――。 立ち上がって、いる。 そう認識した途端、涙が溢れて止まりませんでした。 怖い。怖い。ただひたすらに怖い。 立ち上がって、その次は?私に向かってくるのでは? その頃にはもう、霊を否定していた私はいません。写真の人型だけならまだ笑い飛ばせもしたでしょうが、動く筈のないものが動いているのをこの目で確認してしまったのですから。