それはとても寂しい言葉。
けれど私にははっきりとした恐怖でした。
ただただ、怖いものでしかない。
その念はもう、悪い影響を齎すものに変わっていたのです。私が人形を雑に扱ったばっかりに。
「………気付いてる?」
「…うん。」
やがて叔母と母が交互に頷いて、写真をそっとテーブルに乗せます。
それはまるで悪い物に触れるのを恐れるかのように。
「……動いてるね。」
見るのは怖い。
でも母の言葉が気になって仕方ない。
私は知りたいという好奇心に堪えきれず、ゆっくりと目線を写真に戻しました。
動いてる。
その言葉の意味を、私は瞬時に悟りました。
