心霊写真



叔母は母に、

「なにが映ってるかわかる?」

と尋ねましたが母もその時点ではなにも分からなかったらしく、写真を受け取り左右に傾けたりひっくり返したりと色々な角度から眺めていました。


「なにかがいるね、余りいい物じゃない」


母が呟いた言葉に、私は振り返っただけでなにも言いませんでした。母と叔母はたまにこうして不穏な言葉を口に出すものですから、霊を信じていない私は「またいつもの心霊騒ぎか」とそう呑気に考えていたのです。