心霊写真



母と叔母が押し入れからチェキ(インスタントのポロライドカメラだったと思います)を取り出してきて、まだフィルムが残っていたから写真を撮ろうと、カメラを構えました。

私は写真に映るのが嫌いだったので、その写真には従兄弟が映ったのですが、霊感のある母と叔母がカメラを構えてなにも映らない訳はなかったのです。


「なに?これ」


じわじわと写真が色濃く映し出されていくポラロイドを手に、最初に口を開いたのは叔母でした。

母は霊を直接見る事の出来るタイプで、叔母は逆に見る事は出来ないが気配や気を感じる事の出来るタイプらしいのです。

叔母は写真になにか違和感を感じたらしく、写真の上に手を翳して嫌な感じのする場所を探ろうとしていました。

私もその間に写真を覗き込みましたが、特におかしな点はその時点ではなかったと思います。