傍目にも分かるほど慶介の顔から血の気が引き恐怖に体を震わせる。

「い、いや怒鳴って悪かった。喧嘩しても仕方なにのにな。すまない、3人で力を合わせよう」

「はい・・・」

さっきまでの今風な若者独特の態度は消え、視線をキョロキョロさせながら慶介は答えた。

(二人ともしっかりしてくれよ!そんなんじゃ体のほうが先にまいっちまうぞ)

情けない亜衣と慶介の態度に幾分呆れながらソファーに座った仲埜は何かが開く音と、それに続く階段を降りてくる足音に体をこわばらせた。

亜衣と慶介も恐怖に引き攣った目で仲埜の後ろに隠れる。

3人の目の前にゆっくりと男が現れた。