ルームミラー越しに鹿内が美穂の胸元に手を入れているのが見えた。
(ホテルまで待てないのかよ)
何時もの光景である。
今更驚いたりもしないし、盗み見して興奮したりもしない。
なのに何故かその瞬間慶介は激しい憎悪を感じた。
女が好みのタイプだったからかもしれない。
遠い昔に勇気を出して想いを書き綴った手紙を面白半分に見せびらかされた女に似ていたからかもしれない。
それは後から考えた事なのだが、その時は訳も分からずに殺意に近い感情さえ鹿内に抱いてしまった。
ハンドルを握る手に汗が滲む。
アクセルを底まで踏みしめたい衝動を辛うじて押さえながら何時ものホテルに到着した頃、既に女はシートに押し倒され、たくし上げられたスカートから白い太ももが露になっていた。
(ホテルまで待てないのかよ)
何時もの光景である。
今更驚いたりもしないし、盗み見して興奮したりもしない。
なのに何故かその瞬間慶介は激しい憎悪を感じた。
女が好みのタイプだったからかもしれない。
遠い昔に勇気を出して想いを書き綴った手紙を面白半分に見せびらかされた女に似ていたからかもしれない。
それは後から考えた事なのだが、その時は訳も分からずに殺意に近い感情さえ鹿内に抱いてしまった。
ハンドルを握る手に汗が滲む。
アクセルを底まで踏みしめたい衝動を辛うじて押さえながら何時ものホテルに到着した頃、既に女はシートに押し倒され、たくし上げられたスカートから白い太ももが露になっていた。


