「すまない・・・」

「葛西さん、許して下さい。元はといえば撲達が警察にちゃんと証言していれば警察も不審を抱いてちゃんと調査した筈なんです、僕も謝りますから許して下さい」

慶介の言葉に弾かれたように亜衣も激しく頭を下げた。2人とも必死の形相である。

震えるような大きな深呼吸をした葛西は仲埜の前にゆっくりと詰め寄った。

「約束です。ここから出してあげます・・・しかし罪は償って下さい。警察に本当の事を言うんです」

「わ、わかりました、約束します」

「息子の・・・司の本当の血液検査は残っているんでしょ?」