真っ白いブラジャーが少しずつあらわになる。

「止めろ!止めるんだ」

「そうだ、その調子だ」

葛西は狼狽しきっていた。

もとはといえば自分が息子の恋人をこんな事に巻き込んでしまったのだ。

慶介や亜衣の証言に疑問を持った時に計画した今度の事件に、麻里が一体何の責任を負わなければならないのだ。

ボタンが全てはずされ、麻里がシャツを脱ぎ捨てようとした時、葛西は思わず銃口を田中に向けた。
麻里がハッとした目でそれを見る。田中も獣のような目で銃を見るやいなや葛西に飛びかかろうとした。

しかし銃弾は発射されなかった。

田中も葛西に飛び掛る事は出来なかった。