「そのピストルで俺を喋らせてみろよ。お前いったい何歳なんだ?どうせ17,8じゃないのか?」

「あなたさっき何でも話すからって言ったじゃない」

興奮の為か麻里の白い頬にうっすらと赤みがさした。
葛西はなおも麻里の手を掴んだまま思案している。

「気が変わった。お前らの態度が気に入らない」

「田中君・・・この子は本来、関係のない子なんだ。麻里ちゃんの事は許してやってくれ。私も正直に言って人殺しまでする覚悟は今は無い。君たちの誰かが息子を陥れて死に追いやったのなら話は別だが息子の過失が少しでも消えればそれでいいんだ。頼むから私達の質問に答えてくれないか?」

引き金にまで指をかけている麻里を半ば抱き寄せるようにして葛西は頼んだ。