「‥‥‥‥っ」
「桃子ッ!!」
ぴしゃりと扉が閉まった瞬間、あたしはなぜだか体の力が抜けて、そのまま床にへたりこんだ。
驚いたよう水樹が、慌ててあたしの肩を抱く。
「大丈夫か?」
「ご、ごめん‥‥‥」
「無理すんなよ、熱あんだから」
心配そうな水樹のその言葉で、自分は具合が悪くてここにいたことを思い出す。
「ほら、立てるか?」
「うん」
そのまま水樹に支えられて、ベッドへと腰を下ろすと、水樹もあたしの隣に腰かける。
「返事‥‥‥もらえなかったね」
複雑な、なんだかモヤモヤした感じの気持ちを隠すように、少し明るく呟いてみる。
すると、ひざの上に置いてある自分の手に、あたしよりひとまわり大きな水樹の手が重なった。
その手のひらは、少しヒヤッとしていて冷たい。


