‥‥‥あとちょっと‥‥。 ‥‥‥もう少しで届くのに‥‥‥‥。 もう、伸ばしている人差し指のすぐそこにキーホルダーはあるのに、川の流れが邪魔してなかなか掴みとることができない‥‥‥。 しょうがない‥‥‥。 浴衣が濡れちゃうかもしれないけど‥‥‥もう一歩だけ、前に行こう。 そうすれば、今度こそ取れるはず‥‥‥。 「よし‥‥‥っ」 そして、右足を一歩前へ踏み出そうとした時‥‥‥‥。 「‥‥‥もー子っ!?」 「‥‥‥‥‥え‥‥?」 土手の上にいる、誰かがあたしの名前を呼んだ。