こんな格好、雅に見られたら「はしたない!」って怒られちゃうかな‥‥なんて、一瞬考えながらも今度は履いている下駄をそっと脱ぐ。
気合いをいれるように深呼吸を一度してから、ユラユラと揺れる水面に足をつけた。
チャプッと音がして、一気に冷たい感覚身体を駆け巡る。
いくら夏場とはいえ、川の水は結構冷たい。
それでもあたしは、ちゃんと足場があることを確認しながら川の中へと進んでいく。
どうやら、ここの川はあまり深くはないようで‥‥‥ようやく真ん中らへんに来ても、足の膝上まで水がくるくらいだった。
‥‥‥意外と簡単に取れるかも‥‥。
あたしが取ろうとしているキーホルダーは、手を伸ばせばもうすぐ届きそうな距離まで近づいていた。
これ以上奥まで進むと、捲っている浴衣が濡れてしまいそうなので、その場からキーホルダーに向かって手を伸ばす。


