「ねぇママ‥‥っ、これどうやるのっ!?」
「あらあら、ドタバタと‥‥。言ってくれれば、ちゃんと着付けしてあげたのに〜」
「お昼寝してたら寝坊しちゃったんだもん‥‥」
花火大会当日。
花火大会は夕方からということで、ご飯を食べてから呑気にお昼寝してたあたしは‥‥ついつい寝過ごしてしまって‥‥。
浴衣も着付けしてもらわなきゃいけないし、髪もセットしなきゃいけないのに‥‥待ち合わせの時間まで残り一時間をきってしまった‥‥‥。
しかも、浴衣を着るというのが思っていたよりこれまた難しく、あたしは泣く泣く浴衣を持ってママのところへ‥‥‥。
「はい、少し息止めて〜」
「へ‥‥?う、うん」
ママに言われたとおり、少しの間息を止めると‥‥。
「ふんっ!」
「ぐぇっ‥‥!」
お腹の辺りで、長さを調節するための細長い帯のようなものを、ギュッと結びつける。
思った以上にお腹が圧迫されて苦しい。
「ちょ、ちょっとキツくない‥‥?」
「あら、キツいくらいが丁度いいのよ。綺麗に着物を着るためには」
ママがそういうなら‥‥と納得したけど、浴衣を着るのも楽じゃないなとしみじみ思う。


