また大地先輩の隣を歩いて、もと来たルートを戻っていく。
「帰りはこっち通ろっか」
「あ‥‥はい」
途中、なんとなく気分で違うルートを通って帰ろうとする大地先輩に、あたしは黙ってついていく。
二年生の教室が並ぶ二階の廊下を歩くその時、ふと、窓の景色が目に入った。
あたしは、思わず足を止めてその景色に見入る。
「わぁ‥‥‥」
今日って、満月だったんだ‥‥。
学校の大きなグラウンドを照らす大きくて丸い綺麗なお月さま。
サワサワと揺れる、青葉の桜並木。
いつも見てる風景とは、また違ったその雰囲気に、思わず目が離せなかった。
夜の学校って‥‥怖いだけじゃないんだなぁ‥‥。
肝試しをして、初めてちょっといいかもなんて思い、あたしはまた大地先輩の方へ視線を戻す。
が、
「‥‥‥大地‥‥先輩‥‥‥?」


