「足元危ないから気をつけてね」
「は、はい‥‥っ」
大地先輩もあたしと話すのが気まずいのか、少し遠慮ぎみに話しかける。
それでもやっぱりいつもどおり優しい大地先輩は、さりげなくあたしを手すりのある内側に移動させて、階段を上っていった。
ゆっくりと歩調をあたしに合わせて。
そんな大地先輩の優しさに、あることに気づく。
あたし‥‥間違ってたのかもしれない。
いくら、告白されて気まずくなっても。
もう決まってしまっているこの気持ちを大地先輩に伝えたとしても。
きっと、大地先輩は優しい大地先輩のままで‥‥‥この関係がダメになるわけなんてないはずなのに‥‥。
何に怯えていたんだろう。
きっと、このまませっかく伝えてくれた大地先輩の気持ちをあやふやにしてしまうほうが、彼を傷付けることになってしまう。
ちゃんと、自分の気持ち‥‥伝えなきゃ。
「あの‥‥大地先輩‥‥」


