「もーもこちゃんっ!」
「‥‥あ、栄介くん。どしたの?」
早朝から始まったバスケ部強化練習。
みんながグラウンドで走り込みしている間に、部室の掃除をしていると、なぜか練習中なはずの栄介くんがやって来た。
「ちょっとね、抜けてきちった♪」
「ダメじゃん。キャプテンに怒られても知らないよ」
今、ごみ捨てに行っててここにいない雅の代わりに、栄介くんを叱る。
「だいじょーぶっ、大地に怒られたって怖くねーし!それよりだったら雅に怒られるほうが百倍恐ろしい‥‥‥」
「た、確かに‥‥じゃなくてっ、練習抜け出してまでどうしたの?雅に用事?」
床にだらしなく散らばった部員の私物を拾いながらそう言うと、栄介くんは首を横に振った。


