「‥‥‥そういえばさぁ‥」
「ん?」
しばらくして、あることを思い出したあたしは、海を見つめたまま水樹に話しかけた。
「‥‥なんで‥‥助けにきてくれたの?連絡もしてないのに‥‥」
「‥‥‥‥さぁな」
「‥‥ちゃんと答えてよ」
ヒラリとあたしの質問を交わしてしまう水樹の横で、あたしは怒るように頬を膨らませた。
それを見た水樹は、鼻で笑ってあたしの頬っぺたをつねる。
「いででっ‥‥!バカ水樹っ」
「はいはい」
「‥‥‥‥っ」
いつもだったら、バカなんて言うと怒るくせに‥‥。
今はなぜだか水樹が少し優しく見える。
これは‥‥夜のせい?
この綺麗な景色のせい?
なんか‥‥‥あたしまで調子狂っちゃうよ‥‥‥。


