「もしもし、栄介?」 『あっ!大地〜?』 陽気で大きい栄介くんの声は、静かで小さなこの部屋でよく響く。 「あのさ、栄介‥」 『ちょっと、聞いてくんね?』 「後から聞いてやるから今は‥‥」 『俺さ、実は今犬の散歩しててさぁ』 「おーい‥‥」 『今日はたまには気分変えっかなって思って、いつもと違う道に来たんだよね〜』 「‥‥‥‥」 さすが栄介くん‥‥。 話しかける先輩を見事にスルーして、とにかく一人で話を進める。 そんな様子に、大地先輩もあきれ気味。