しばらく、黙々と片付けを続けるあたしたち。
だいぶ散らかっていた床も綺麗になり、そろそろ大丈夫かな。
と思ったとき。
「くしゅんっ!」
思わずでたあたしのくしゃみで、大地先輩の視線がこちらに向く。
「もしかして‥‥寒い?」
心配そうに顔をのぞきこまれる。
そういえば、部活中に少し暑くなったあたしは、着ていたジャージを脱いでいて、今はハーフパンツと半袖Tシャツという格好だった。
いくは春とはいえ、夜になると少し肌寒い季節。
脱いだジャージは部室に置いてあるカバンの中だし‥‥。
今から取りに行っても‥‥もう少しで終わりそうだしな‥‥。
心配する先輩をよそに、あーだこーだ考えていると‥‥。
「俺ので悪いけど‥‥はい」
「‥‥‥へっ‥‥‥」
そう言った先輩は、さっきまで着ていたジャージをそっとあたしにかけた。


