これを片付けるには、きっと一時間以上はかかりそう‥‥。
今から始めても、きっと終わる頃には部活も終わってしまう。
「‥‥‥‥はぁ‥‥」
情けなくて、一つ小さな息を吐く。
とりあえず‥‥今は部活に戻らなきゃ。
部活が終わってから、もう一回ここに来て片付けをしよう。
気の遠くなるような作業だけど、これも自業自得。
あたしは、返しにきたバスケットボールだけカゴにしまって、散らかった用具室を後にした。
部活に戻ると休憩時間も終わっていて、部員の使ったコップなどを片付けようとしている雅がいた。
「桃子、どこ行ってたの?遅かったわね」
「ちょっと、用具室にボール返しに行ってて‥‥」
そして、見事に転んでさらに用具室を散らかしてしまった。
だなんて言ったら、きっと雅は心配して手伝うと言うだろう。
それじゃ迷惑になってしまうと思ったあたしは、あえてそのことは雅に言わないでおいた。


